◎君、強くなりなさい。
みなさまこんばんは。
土曜日の夜、我が子たちは10時前に就寝し、明日ゴルフを控えるロッテンマイヤーさんこと私の夫も早々に床に入りました。
さて、事務処理をしようとPCをいじりだし、集中していると、長女が部屋に入ってきました。
「寝ていたら、ぶーんって音が。怖いっ」
彼女は虫が苦手。特に夏は黒いなんとかが大嫌いです。
実は我が家で彼女の部屋だけ今年、出現し、「部屋が汚いから好かれるんだと思うよ。」と半ば脅しをかけて以降、
本人なりにお片付けに気を配っていました。
頼まれて部屋に行っても、気配はなし。
「ねえ、このままさ、ここでトークを楽しく続けてもいいけど、意味ある?それコガネムシかもしれないよ。ママは中学の頃、昼寝から目を覚ました瞬間、コガネムシが私に突進してきたことがあった。あ~こわかった。」
実話です。あれは迫力がありました。
「あの虫はぶーんとは飛ばないよね。おそらくカサカサ。違うよ。大丈夫だよ。」
娘に言うと解放されました。
しばらくすると
「わ~っ、またいた!」大騒ぎして階下に降りてきました。
再び娘の部屋に入ると、またとても静か。
娘が「このあたり。」と布団をつつくと、ぶーん すごい羽音を立てて何かが動きました。
モスラーを小さくしたみたいな蛾?なのか今まで見たことのない昆虫でした。
でも愛嬌のある顔をしていました。
とにかく新聞を振り回し、外に誘導するもなかなか出ていかない。そのうちに
スポッ
ベッドと壁の狭いすき間に入り込んでしまいました。
二人で途方に暮れてしばらく見ていましたが、何の動きもなく。
しようがないので、漫画を見て反応を待つことにしました。
マンガ「暗殺教室」の1巻が終わってもまだ反応なし。
業を煮やして覗いてみると。なんと動かなくなっていました。
そんな攻撃してないのに、死んでしまうなんて。ものすごく暗くてつらい気分になりました。
新聞紙でつつくと、なんとまた動き出しました。
「死んだフリ」だったのでしょうか。
そして今度は誘導成功、無事、外の世界に飛び立っていきました。
モスラ(すっかりこの名前に)が動き出した瞬間、娘はドアを開け、自分だけ廊下に避難したのを私が気づかないわけがありません。
「ちょっと~」というと、
「ママがいてくれてよかった。本当にありがとう。」と言い出しました。
しょうがないな♪ しょうがないな♪ こんなに頼られていてはしょうがないな♪
少し得意げな顔になりそうな自分を抑え
「一人暮らし、こんなんじゃつとまらないよ(中学2年生ですが)。もっと強くなりなさい。」
強めに言って部屋を出ました。
でも私、知っています。
頼られなくなったら、それはそれで寂しいことを。
親子関係ってフクザツですね。